前回の続きです
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グランクレスト戦記
聖印(クレスト)を巡る大河ファンタジー
◎あらすじ◎
この世界には二つの大きな勢力があり、その二つ 大工房同盟 と 幻想詩連合 のそれぞれの大公の嫡子の婚姻の儀が行われようとしていた
これにより
それぞれの大公家の持つ聖印が統合されて、人々を苦しめる混沌を終わらせて新たな秩序を生み出すとされる伝説の 皇帝聖印(グランクレスト) が誕生し、平和な世が訪れる
、、、、かと思われたその時、
魔界から現れた最も恐ろしい魔物 デーモンロード が出現する
当方はこういう王道ファンタジーが好きなのです。
こういうちゃんとした、世界観をしっかり構築した長編ファンタジーって、中々書ける人がまだまだそうそうおりませんし
そしてこういうちゃんとしたファンタジーはちゃんと見応えがあるものが多いですし
ただ、
6月終わりアニメは当方的に良作が多かったと思うのでちょっと存在感が薄くなってしまったのかな?
とは言っても、
当方がオンタイムで
(オンタイム=次回放送までに前回放送を見ていたという意味なのですけども、いや、当方はご覧の通りただ今3〜6ヶ月遅れで録画アニメを見ているので、当方的にはこれでも十分オンタイムと言いますか←笑)
毎週追っかけて楽しみに拝見していたのは実はこの作品のみなのですけども。
軍記物なのでもちろん戦闘シーン満載ですが
たちまわり等々誤魔化しなくしっかり描かれてあり、そういった点も大変満足で楽しみにしていたところでありました
画は人物も背景も動きも丁寧で良かったですね。
また、
こういう王道ファンタジーで珍しくといいますか、結構ちゃんと恋愛に関しても描かれており
三勢力会戦で同盟の盟主 マリーネ が、人為的に混沌を引き起こすといった非人道的な手法で恐怖政治を始めた程(他にも色々と)のあの気丈なマリーネが、この戦いに連合の盟主 アレクシス を巻き込まないでくれと涙ぐんだ姿などが特に印象に残っておりまして
といいますか、
愛を貫く為の物語ですね。
ファンタジー好きの方には一度ご覧頂きたいです。
ヒナまつり
超能力×極道の日常系人情コメディ
◎あらすじ◎
インテリヤクザの 新田義史 は高級マンションで趣味で集めている高級な壺に囲まれて悠々自適に暮らしていたのだが
そこへ突如、銀色の楕円形に人間の顔の様なものがついた謎の物体が現れ
その謎の物体に真ん中にある赤いボタンを押せと話しかけられる
角川が提供クレジットにあると当方的に当たりが多いなぁという事を最近思っていて、こちらもその様でしたのでとりあえず録画してみたのですけども
毎週ほんとに爆笑させて頂いたという
何と言いますか、
内容がぶっ飛んでいて予想の斜め上といいますか
昔、『レオン』という映画があったのですが、その逆版といいますか逆の逆でも元には戻らないといいますか
とにかく構えてご覧頂く必要はなく、笑って楽しんで頂けます
そういったギャグ要素に至っても大変丁寧な絵で描かれているのがまた楽しいといいますか
そうそう、人物も背景も動きも丁寧で良いです
かといって笑いだけでなくアンズがホームレスの皆さんと離れ離れになる際は感涙致しましたし
今までにあまりないタイプの物語ではないかと思います。
1話と最終話の演出も好きでした。
昨今のどこかで見たことのあるありきたりな内容の物に飽き飽きしている方に是非ご覧頂きたいです。
楽しかったです。
因みに、
エンディングが結構好きでありました。
いや、
角川は新しい物語を作ってるよね、と思いますよ。
ニル・アドミラリの天秤
大正帝都お仕事系ミステリーサスペンス
◎あらすじ◎
時は大正25年、帝都 東京で華族の主人公 久世ツグミ は経済的に傾いてしまった久世家を救うために、親の決めた縁談で嫁ぐ事を心に決めていた
しかし、それを快く思わなかった弟の ヒタキ がツグミの目の前で、和綴じ本を手に何やら呟きながら焼身自殺を図ってしまう
自分のせいだと思い込んでいたツグミの前に
「弟さんは本に殺されかけたのかもしれません」という、帝国図書情報資産管理局と名乗る若者が現れる
乙女ゲームものですが、
アイドルが歌ってなかったのでとりあえず録画したのですけども
内容全体を通して物語が昨今の乙女ゲームものには珍しく大変丁寧に描写されており、かつ判りやすかったです。
一見、分りづらい設定ではあるのですが、誰が見ても判りやすかったのではないでしょうか
丁寧も丁寧で、回りくどいのが嫌いと言ってたとある登場人物は主人公に思いを伝えるのにかかった話数ときたら、、、、ビックリでございました
最終回を見た後につい1話を見直したといいますか
そういう作りも拘っていて良いですね
恋愛モノはこれぐらいやって頂きたいです。
画も丁寧で拘った画面作りをしているのです、けれども
頑張っているのですがデッサン狂いが気になる事が多かったのが残念
立体感が上手く掴めないのかな?という印象を持ちました
例えばEDで、キャラのデッサン狂いが気になって下野さんの歌が全然耳に入ってこなかったといいますか(汗)
それこそ世界堂でラオコーン辺りの石膏像を買ってきて、各方向から石膏デッサンを何枚か描いてみればEDの隼人とか、グッと良くなるのでははないでしょうか
大変惜しいです。是非前向きに精進して頂きたい。
あとそう、下野さんの扱いがおかしいアニメでもありました
ナレーションならナレーションだけで良かったと思うといいますか
そんな下野さんはすっかり二枚目的な感じでアーティスト活動をされているのですねぇ
いや何と言いますか、
某アイドルものでお兄さん方からイジられていたとか、微塵も感じさせておりませんでしたので、、、、
と、何の感想だか判らなくなってきましたが
内容がちゃんとあるのはもちろん、内容をちゃんと魅せていて不自然ではないので乙女ゲーム乙女ゲームしていないと言いますか、
ひとつの物語としておススメ致します。
宇宙戦艦ティラミス
SF宇宙ロボット大戦に纏わる日常系ギャグコメディ
◎あらすじ◎
宇宙歴0156年地球から宇宙へと行動範囲を広げた人類は “地球連邦” と “メトゥスの民” の二大勢力に分かれて日夜戦いが繰り広げられていた
そんな中、地球連邦には スバル・イチノセ というエースパイロットが現れる
のだが、実は彼は専用機デュランダルのコックピットを自室化して引きこもる、かなり特異な引き篭もりだったのだ
10分アニメなのですけども、原作もその様なのでしょうけども、人物の絵がリアル方向でよく描けていまして
リアル方向の絵なのですけども日常系で脱力系と言いますかなギャグコメディ、更に物語の本筋は宇宙で繰り広げられている戦争という二重、三重なギャップが楽しかったです
OP&EDも作品に良く合っていてといいますか、最近はロボット戦闘系でこういうテーマ曲が少なくなっていたので、制作側の意図的にはもしかしたらウケ狙いだったのかもしれませんが、全体的な世界観的にも良かったとい思ったといますか
スバル・イチノセの歌も良かったです。
あとは主なテーマとも言えるロボット、昨今のロボットアニメのロボットは大体がCGだったりして、出来がそんなに良くないのにそういう風潮が跋扈しっているといいますか
しかしこの作品ではCGも使って更に手間をかけていると思うのですけども
先だって、
コードギアスの『亡国のアギト』を今更ながらに拝見する機会がございまして
東日本大震災の後に作られた作品だよなぁと思ったといいますか、まぁとにかく内容も大変良かったのですが
この時のロボットの手法と同じかなと
というかこの頃既にちゃんとアニメを作っている人たちは、手書きの背景にそのままのCGを載せて動かしても不自然だと判ってらっしゃったのだろうなと思ったといいますか
(とはいえ、同じサンライズでやらかしているのが某アイドルアニメなワケですけども)
、、、、と話は飛びましたが、
とにかく本作品はロボットがCGも使ってよりロボットらしいように見えているといいますか
10分ですが十二分に見応えのある作品です。
Butlers〜千年百年物語
タイムスリップ学園バトル世界救済もの
◎あらすじ◎
昔々、血族と呼ばれる特別な能力を持った一族がその能力を使って歴史を変えた事が原因で時空にゆがみが発生してしまい、そのゆがみを100年に一度封じる為の儀式を一族の巫女・血霊の 天奈 が行っていた最中に何かが起こり儀式は失敗し、天奈は命をかけてゆがみを封じた為にその姿は消えてしまう
血霊を守るバトラーズである天奈の兄・ ジェイ と天奈の婚約者・ 羽早川 は急いで天奈の元へと駆けつけたのだが、天奈のペンダントが光を放ち100年先の未来に飛ばされてしまう
乙女ゲーム系なのかなーと思ったのですけども、キャラが歌ってなかったのでとりあえず録画しました。
確か6話くらいまで最近の乙女ゲームアイドルもの的な中身のあまりない内容で、物語もあまり進展をみせずもう見るのをやめようかと思った矢先、6話以降にバタバタと話が展開します
よって6話以降はトントンと見る事が出来ました
6話以降をもっとちゃんと丁寧にやれば良かったのになぁと。
当方的に強く申し上げておきたい事には、
漫画・アニメで読者・視聴者がキャラクターに惚れる・ハマるのは、そのキャラクターの顔が世間一般的にいうところの美少女・イケメンだからだけでは全くないと思います
最近の特にアイドルものはその辺を全くもって履き違えていると思います
過去の名作と呼ばれる作品をよく見てキャラクター作りの勉強をしましょう
甘かろうが、辛かろうが面白ければ良いのですけども
最近の所謂 “甘い” を売りにしているものは全く面白くないのです
もう一度言いましょうか?
最近のアイドルものはつまらないどころの騒ぎではないのです
いい加減業界は気づいて下さい
、、、、と話はとびましたが、
そんなこんなでなんだか色々と惜しいと思った作品で
いや作画も物語の進展がある後半に使い回しが多かったり、その使い回しの絵が何故ここで使い回されてるのかが謎というか前後の繋がりが見出せない箇所もあったり
CGを使わないで描いているのは評価出来ますが、せっかくなら描く事に・魅せる事にもっと重点を置いた画作りをした方が良いのではと思ったといいますか
後半の物語としての雰囲気が良さそうだっただけに残念といいますか
そして最近の所謂イケメンというキャラは何故顎が尖っているのかが謎
謎というか、
基礎デッサンが頭に入ってないで描いてるか、入って描いてるかの違いでしょうねぇ
最近のアイドルものは物語の内容も、人体の内容も中身がないという事でしょうねぇ
、、、、とまた話はとびましたが
ジェイ役の鈴木達央さんの演技がですね、ジェイが叫ぶ時に幼さが出るのですよね
ちょっと気になっていたら前回の感想に出てきたメガロボクスの白都 樹生役も達央さんなのですけども
樹生が叫んでいるときにはそういう幼さみたいな感情が出ていなかったので、わざと演技されたのだなと
ジェイは6話以降の話の進展と共に成長していくのですが、それまではやや子供っぽいところがありまして
樹生は大人として欲望そのままといいますか、そういう方向に迷いがない役ですので
そういう演技分けをされていたと言いますか、微細な感情の機微を表現されている事に気付き
なんと言いますか、
暫く見ない間に良い演者さんになられたのだなぁと思ったといいますか
演技といえば、
ニル・アドミラリの天秤でも梶さん演じる隼人が叫ぶ時に
他のシーンの隼人は凄い良い声で演じてらっしゃるのに、最終回の冒頭で叫ぶ時だけ掠れていたという事が隼人の感情がよく出ていたと思ってまして
(そこの感情が特に出ていると後々の主人公への種明かしの時に納得なのです)
さすがと思ったのですけども
いや、
良い演者さんは本当に凄いよなという
、、、、とまたしても話がとびましたが
とにかく達央さんの演技が光っていた作品でした。
こみっくがーるず
学園と寮でお仕事青春もの
◎あらすじ◎
高校生で4コマ漫画家の 萌田薫子(P.N かおす) は雑誌のアンケートでビリをとってしまう
薫子の独特の感性などを買っていた担当の 編沢まゆ は漫画家寮で同じ年齢くらいの漫画家と共同生活をしたら薫子にとって何か良い影響があるのではないかと考え、薫子に文芳社女子まんが家寮に入る事を勧める
福島県から上京してきた薫子は出会った漫画家の仲間と共に高校生をしながらプロの漫画家としての意識を強くしてゆく
『ひだまりスケッチ』みたいな感じなのかなーと思ったのですが、
(“〇〇みたな感じ” といった事を思った場合、余程他に新鮮な何かがない限り視聴しません)
この時の当方は、ひだまりスケッチ的な癒しを必要としていた為に見てしまいました←(笑)
結果的に、
キャラの配置はひだまりスケッチですが、漫画家の話だとまた別かなーと
そして当方的には懐かしい感じといいますか
漫画にちょっとでもかじった事のある人はわかる焦燥感とかが懐かしかったといいますか
いや、
漫画家って大変なのですよ
アニメ化してある程度当たった人なら良いですが内容が良いものを描いていても日の目を見ない事もあり、より名前が通っている人にパクられてしまう事もあり、出版社からは使い捨てのようにされる事もしばしば
出版社の漫画家に対する対応は今後ちゃんと変えていかないと、プロで描く人がいなくなるのではないですかねー?
なくならないまでも質が下がるとか、面白くなくなるとかあるんじゃないですかねー?
いやだからここ5〜6年くらい漫画から大型作品が出てないんじゃないですかねー?
しかも犯罪に漫画を使ってというか、漫画家に描かせた事がそれは実は犯罪の片棒を担がせているという場合だってあるでしょーよ
いやどことは言いませんが今現在はごく一部の話で悪徳出版社・編集者もいるよという話
(そういえば全国区のニュースにも取り上げられた殺人犯の元編集者もいましたっけ)
、、、、と脱線しましたが
漫画家の大変さとか切なさとかが描かれてありつつ、コミカルでテンポが良く見やすいと思います。
人物は可愛らしく、背景もよく描かれていました
(世界堂は写真加工ではなくて描いたのですか?そしたら凄いですよね)
この作品をご覧頂き、アニメの原作にもなる漫画家さんの大変さに、そして暖かい眼差しを持つ事に心を向けて頂ければ嬉しい限りでございます。
そんなこんなで2回に渡って忘備録りました6月終わりアニメでしたが、当方的に良作が多く楽しかったです。
あとは、『こみっくがーるず』の翼も言ってましたが
「人体勉強しようぜ!」
6月終わりはデッサンの狂いが気になる事が多かったように思います
描けないから努力して描くからこそ、そこに美が生まれるのだと思います
また、そういうところに人は感動したりするものです
そして絵を描く事に関して成された努力というは消して無駄にはなりません
意識して描けば描いただけちゃんと身にもなります
ちゃんと描いた人にだけ判るものが身に付くのです
それは美術・芸術全般に通じるものなのです
今、アニメ関連で描かれている若手の皆さんが努力をされた分だけ、何年か後の日本のアニメ業界全般のレベルに繋がります
今回のように、良い作品が多くて感想書くのが大変!というようになったら嬉しい悲鳴かなと思います。
読んでくださった方に感謝を込めて。
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