2018年6月で最終回を迎えたアニメの感想を今更ながらではありますが、忘備録的に残しておきたいと思います。
※当ブログはネタバレなしを目指しております※
多田くんは恋をしない
日本版ローマの休日!
◎あらすじ◎
江戸城跡の現在の皇居では春の桜のシーズンを迎え、 多田光良 は写真撮影をしていた
するとカメラを構えるとどうにもフレームインしてくる美しい金髪のポニーテール女子がいて、写真を撮って欲しいと頼まれたのだが彼女のカメラは電池が切れていた!
光良のカメラに彼女のカメラのメモリーカードを入れて撮影してあげる事に
して、いざカメラを構えると
彼女は開くと虹になる扇子を手に持ち上方にかかげ、もう片手は腰に当てるというちょっと変わったポーズをとるのだった
最初はよくあるハーレムものかと思ったのですが、キービジュアルが全体的に絵として綺麗だったので見始めたのですけども
大穴でした。
まず、
彼女=本作のヒロイン テレサ のとったポーズは、作中の日本の時代劇『れいん坊将軍』の主人公の将軍の決めポーズでして
といいますかコレ、『暴れん坊将軍』を彷彿とさせますね
しかし劇中劇として細かい設定までされていて、スピンオフとかで見てみたいと思わせました。
(当方は時代劇ファンで暴将も見ていたので特にツボだった)
こういう小道具といいますか、物語の中でポイントになる部分の使い方が大変絶妙で
特に、
写真部の星空撮影の合宿でテレサの心が変化する瞬間の美しい背景の演出や
スターツリーで光良の過去の心の澱みたいなものがとれる瞬間などの演出が好きでした。
アニメだからこそ出来る演出がされているといいますか、
アニメを総合芸術作品として楽しめるアニメだと思います。
背景も人物も丁寧によく描かれてますし、音楽も良かったですし。
登場人物の配置も良かったですね。
光良が寡黙な為に、伊集院薫みたいなキャラクターが必要だったのかもしれませんが
最終的に本作品の良いスパイスだったなーと。
物語の展開的にも
主人公達だけではなく、周りの人物を通して本作の主題であると思われる “恋って切ないよね” みたいな事が描かれていって、あの最終話直前の状態へ繋がっていき
いや、
話の展開が上手かったと思います。
恋愛モノはこれぐらいやって頂きたいです。
昨今の乙女ゲーム系アニメの、どっかで見た事のあるお決まり展開の恋愛モノに飽きてしまった方におススメしたいです。
当方は、光良とテレサがOPで『ローマの休日』の主人公たちと同じ衣装をしていたので、ローマの休日と同じ結末になるのかなぁと予想したのです。
最後の結末は是非ご覧頂いてご確認頂きたい。
海外の方にもローマの休日が日本だとこうなる!的におススメしたいです〜。
メガロボクス
『あしたのジョー』を原作とした全く新しい “ジョー” の物語
◎あらすじ◎
市民とさえ認められていない者が貧困と隣り合わせで暮らす “未認可地区” の非合法地下格闘技場で、八百長メガロボクサーをしていた主人公・後のジョーは、
(市民として認められていないので名前がない為)
現状を脱したいと思いながらも抗う事が出来ずに、バイクで走る事でその憂さ晴らしをしていた
そんなある時、
市民IDを持ち富裕層が暮らす “認可地区” で “メガロニア” という、身体を強化するギアを着けて戦うメガロボクスの世界王者決定戦を行う事を発表した、白戸コンツェルンの後継者・白戸ゆき子にぶつかりそうになる事故を起こす
そこに居合わせたメガロボクスのキングオブキング・勇利と対面し、ジョーの心は変化を見せる
最初はリメイクかと思いましたので、リメイクはよっぽど上手くリフォームしないと跳ねないなと思ったのですけども
ちょっと見てみたら原作のジョーのテイストがありながらも新しいものでした。
とにかく人物の絵が凄いです。
6月に最終回を迎えた作品はそれなりに本数を見ていたのですけども、人物のデッサンが狂ってるなーとか思わなかった唯一の作品かと思います。
(6月終わりは結構人物のデッサン狂いが気になっていました)
人体は、裸体の方がデッサンの狂いが如実に出るのです
アカデミックな絵の勉強をしていなくても狂いに気づきやすいと思います
裸体は本当に絵が上手くないと速攻でボロが出るのですねぇ
裸体(身体の線)の露出が多いものはよほど絵に自信がありつつ他人も納得させる程に人体が上手いのかなぁと思って見れば、上手いと思うのはほんの一握りで大体画歴の長い方ですねぇ
人体がテーマの一部であるなら人体のデッサンが取れる事が最低限あるのが当然で、そこからでしょう
(ま、人物が出るアニメ全般にそう言えますが)
書きたいところしか書かない・書けないのであればソレはもの描きのプロとは言いませんし、個人で趣味の範囲で自由にやればいいと思うのですよね
その程度で商業ベースに乗せるなよっていう
逆にその程度で商業を成り立たせている昨今の日本の世の中はレベルの螺旋階段降下まっしぐらで、その内世界から置いてけぼりを食らうのですわ。
、、、、と
話が逸れましたが、
本作は人物は勿論の事、格闘中の動きもよく描かれていたなと思います。
当方が売れている画家であれば←(笑)
Blu-rayを買ってじっくり見直したいところです。
若干、基本設定が分かりにくくはあるのですが
1話を今見返せば、1話に散りばめられてる色々な事柄が後々この物語のキーになっていたのだと思いました。
そして原作のジョーに恥じない圧巻のバトルであったと思います。
また、
ジョー役の細谷さんを始めとした声優さん方の演技も重みがあって渋くて良かったですねぇ
昔は声優さんの演技にこういう凄みがある感じだったと思うのですよ
最近は内容のアッッッッサイ(というか内容のナイ)アニメが多くて、中々演技のしがいがある作品が少ないのかもしれません。
OPとEDの曲も作品に合っていました。
EDを聞いていて思った事も少々書いておきます
インターネット等による配信がされるようになった音楽業界は変革せざるをえないでしょう
この際悪しき古い慣習は一新し、また排除しても良いのではないでしょうか
そもそも、悪しき古いやり方はこの先通用しません
この流れは止まらないでしょう
心ある人たちが新しい在り方を作ってはどうでしょうか
新しいものというのはそりゃ生半可な気持ちでは出来ないのですけども
後の人々のために、そういった気持ちがあれば遂げられるハズと思います。
、、、、と
話がまた逸れましたけども、
原作ファンの方にも、ご新規さんにも入りやすいと思われます。
特に絵を書いている人に見て頂きたい作品です。
Caligula -カリギュラ-
学園脱出変身バトル
◎あらすじ◎
心理学の書籍を好んで読む主人公 式島律 は理屈っぽいながらも幸せな日常を送っている高校1年生
しかし始めて食べる種類のラーメンを、以前にも食べた事があるような感覚に陥った事をキッカケに日常生活に違和感を覚えるようになり
とある事象に対して周りの人とは違う認識を持つに至る
日常と自分の感覚がズレていきそして2年に進級した入学式で、心理学では説明出来ない事態が律に襲いかかる
最近よくある学園無差別サバイバル殺人モノかなと思ったのですが、もっとちゃんと深い作品でした。
蓋を開けてみたら歌でいわゆる洗脳されている世界だったのですけども
同じような事が現実の世界にないと言い切れるか?という、ね。
こういう創作をされる方々はまったく現実に存在する事象から物語を作るということは少なくないらしいですし
まぁ、音楽業界は他にも色々とありますからねぇ?
それを言ったら各メディア、色々と出てくる訳ですけどもぉ
、、、、とか
話は逸れましたけども、
他にもイジメについて触れている部分もあり、世の中に色々な意味で警鐘を鳴らしている作品だと思います。
かといって、綺麗事だけでは世の中は、人の心は済まされないといった事もちゃんと描かれてありつつ
けれどもそういう複雑な事に主人公達は悩みながらも逃げずに立ち向かってゆく決断をします
と、文章にすると重い感じがしますし、テーマがテーマだけにちょっと設定が複雑ではあるのですけども
テンポが良いので続きが気になる感じで次々と見進める事が出来ました。
見終わる頃には、主人公達と一緒に心の整理みたいな事ができるのではないでしょうか。
ゴールデンカムイ
明治維新後の北海道で繰り広げられる隠し黄金を発端とした真剣勝負
◎あらすじ◎
日露戦争を生き残って “不死身の杉元” という異名がついた主人公 杉元佐一は日露戦争で戦死した幼馴染の願いを叶えるために北海道で大金を得るべく砂金を取っていた
そこで酔っ払った老人から
アイヌが隠していた大金の埋蔵金を、殺して奪い他の地へ隠したのっぺら坊なる囚人が、監獄で他の囚人達に埋蔵金の隠し場所を記し刺青を施し、その刺青の囚人達は脱獄して未だ誰一人見つかっていないという話を聞くのだが
杉元は相手にせずに居眠りをしてしまう
眠りから目覚めた時、その酔っ払った老人が「しゃべりすぎた」といって杉元を殺しにかかろうとしていた
とある方がお勧めをされておられたので拝見したのですけども、面白かったです。
話がよく作り込まれていて、息を置かずに次々と続きが気なる感じで見進めました。
背景も北海道の自然がよく描かれているし、人物も特徴を捉えて丁寧に描かれているのです
が、何故特定の動物がCGだったのか理解に苦しんでおります
いやだって
犬は描いていて、狼とヒグマはCG、熊でも子グマは描いてました
何故ですかーーーーっ⁈
エゾオオカミは絶滅しておりますが、
動物園とか行ってある程度現存する狼を見て、予想して描いたほうが迫力が出て良かったのではないですかねぇ?
CGで作り込めば作りこむほど動物の毛並みなどの質感が異質になっていた感があり、ステキ背景に馴染まない薄っぺら感といいますか、CGなのに立体感がないといいますか
なんと言いますか
エゾオオカミと熊以外が特にお勧め出来ると思います。
2018年6月終わりはそれなりに結構本数を見ていたので、もう少し続きます〜
読んでくださった方に感謝を込めて。
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