ハイ!前回は
『松に孔雀図』
のある大乗寺の話をして終わってしまったいもた美術館でしたが
今回はいよいよ本題です。
まずは…ドーン!
2010年三井記念美術館開催
『円山応挙―空間の創造』図録より
襖絵にある孔雀部分をアップ!
したものを写メ(笑)
総金地に色調の異なる二種の墨で描かれているそうですが
金地の上に墨で直接描く事により
墨の色調だけではない色味を感じる
…様なシカケなのではないかと。
つまり、
見る側の心の中のイメージの色を沸き起こそうとしたのではないかと言われています。
更にアップ。
この孔雀の顔の描き込みとか…
首の1枚1枚の羽の描き込みとか…
足のイボイボ具合とか…
スゴくナーイっ?!
これだけ描いててもちゃんと立体的にみえるのは
応挙のデッサン力に裏打ちされているからで
遠近法も用いられているからです。
孔雀の今にも動き出しそうな…
そして掴めそうな首…
コノ肉感的な首☆ は今回の私の萌えポイントであります。
墨の濃淡だけでよくぞここまでリアルに………
だってコレ、
今一度言うと 江戸時代中期ですからね。
多分…この動きから見れば
孔雀の解剖学的な事も頭に入っていたのだと思いますよー。
尾の方です
写メでは判り辛いと思いますが
上尾筒の1本1本ぜーんぶ描かれてあります。
眼状紋同士が重なる処の
上の眼状紋の毛の間から見える
下の眼状紋まで丁寧に描いてあったりするのですよ…
アップ写メは載せてませんが
前回の全体図に戻って頂くと…
松の方が青みがかった墨で、
針状の葉がこれまた1本1本丁寧に力強く描いてありますが
それに対し幹はサラっと描く事で
これまた遠近法でリアルな感じが追求されています。
大乗寺『松に孔雀図』襖絵全体を見ると構図も良いです。
コレを生で初めて見た時の衝撃ったら…
ずーっと襖絵の前をウロウロしていました。
さすが最晩年の作品です!
読んで下さった方に感謝を込めて。
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